• 2017年03月18日登録記事

現在地:Chapter04・巨神の啓示(強くてニューゲーム)
シリーズ記事「FF15 物語を見直す旅」の趣旨は、2017年2月1日記事参照。

王家の人間じゃねえのか?

注意:ゲーム本編・映画・アニメネタバレ満載です。
現在FF15プレイ中でネタバレを気にされる方は、進行状況を確認の上、ご自身の判断でお読みください。

地震の影響で二組に別れたノクト一行は、それぞれ巨神の下を目指して移動。
道中、頭痛や遅い来る巨神の手、大皿に巣食う魔物の戦いもあって文句を零し続けるノクトに、突如グラディオが掴み掛かるという会話イベントが発生します。

グラディオラス
いい加減にしろ ちったあ落ち着け

ノクティス
なんだよ

グラディオラス
おまえは 王家の人間じゃねえのか?

初回プレイ時は、前後の繋がりがない唐突な質問なので困惑しました。更に、グラディオから理不尽に怒られたという印象を受けました。
当然「物語を見直す旅」では、この会話が指摘対象になると思っていたのですが、再プレイしたところ、まったく違う印象を受けることになりました。

そもそも私を含めて、グラディオの態度に不快感や不信感を抱くことになったプレイヤーは、選択肢で「ひとりの人間だ」を選んだ可能性が高いと思います。

ノクティス
その前にひとりの人間だし

グラディオラス
国を背負う立場で
何 言ってやがる
おまえが死んだらどうなるよ
自分だけの命だなんて思ってんじゃねえぞ

グラディオの台詞は、最後まで声を荒げたままです。プレイヤーは基本的にノクトの立場で物語を体験していますので、頭痛等で苦しい状態なのに怒鳴られることになり、苛立ちを感じるのは当然です。
怒鳴り散らされた後に「いきなり悪かったな 行こう」と言われても、正直上滑りして聞こえます。
そもそも「ひとりの人間だ」を選んだプレイヤーの中には、責任を投げ出したわけでなく「現時点でノクトにそこまで覚悟があると思えない」等と判断した人もいます。そういうプレイヤーは、「王家の人間として胸を張るためには、もっとそれらしい態度を取るべきだ」と考えた責任感が強い人です。それなのにグラディオに詰られると「無責任扱いされた」と不快に感じるでしょう。

一方「王家の人間だ」を選んだところ、こんな展開になりました。

ノクティス
王家の人間だよ
だったらなんだ
イヤってほど自覚してるわ

グラディオラス
自覚してねえとはーー
思ってねえよ だがな
さっきから何度も危ない目に遭ってる
オレも気が張ってんだよ

このパターンのグラディオは、声も落ち着いており、また自分が突然激昂した理由を述べているため、「グラディオにも、思わず怒鳴りたくなる事情があった」とわかり、心証がまったく変わります。この前提があれば「いきなり悪かったな」という台詞も、ごく普通に謝罪として受け取れます。
実際、意識して聞いていると、この会話イベント以前も、グラディオはノクトに忠告を発し続けています。それに対し「何度も聞いてる」等と悪態で返されたら、グラディオもイライラするはずです。

どちらの選択肢を選んでも、続きは王の盾である自分語りに続きます。これも、前後が繋がっていない台詞なので要検討です。
それと、変更案を出す前に、少し気になったのが下記の部分です。

グラディオラス
アミシティア家は
言ってみりゃ王の盾だ

わざわざ「言ってみりゃ」と断っているということは「王の盾」という立場は、公式の役でなかったようです。
それなら、王の盾という固有名詞のような表現は、本人に言わせない方が良いかもしれませんね。

正直、台詞以上に胸倉を掴む動作と荒げた声音という暴力的な態度が最大の問題だと感じているのですが、一応要素や選択肢を残しつつ見直してみましょう。

【変更案】

グラディオラス
おい ちったあ落ち着け

ノクティス
なんだよ

グラディオラス
少しは 忠告を聞けよ
頭痛もあって集中できねえんだろうが
おまえは 王家の人間だろ?

▼選択肢
→ひとりの人間だ

ノクティス
その前にひとりの人間だし

グラディオラス
国を背負う立場で そういうことを言うな

▼選択肢
→王家の人間だよ

ノクティス
王家の人間だよ
だったらなんだ

グラディオラス
自覚があるなら 死ねないこともわかっとけ

▼共通
グラディオラス
オレはおまえを守るつもりでいる
盾として王を守れーー
ガキのころからそう教え込まれてんだ
だがな おまえがひとりで突っ走ってたら
守ることもできないだろうが
さっきから何度も危ない目に遭ってる
もう少し注意して進んでくれ

変更のポイントは下記の通りです。

  • 突然「いい加減にしろ」と怒鳴らない。普通に呼び掛ける。
  • 全体的に「叱る」ではなく、兄貴分として「諭す」方向にする。
  • ノクトの頭痛への配慮を先に見せて、話を聞く姿勢にさせる。
  • ノクトが言ってないことを「思ってんじゃねーぞ」と決めつけない
  • 結局ノクトにどうして欲しいのか、グラディオの主張を最後にまとめる。

少し悩んだのですが、「ひとりの人間だ」への返答は、ノクトの立場やグラディオが最年長ポジションである点を加味し、手厳しい対応のままにしました。その分、「王家の人間だよ」への返答も硬いものにしてみました。
これは「王家の人間じゃねえのか?」という質問が、そもそもノクトの自覚を促す台詞であって、自覚していなければ自覚させ、自覚しているならそれらしく行動をしろ、という話になると解釈したためです。

タイタン

この後はタイタン戦。
2周目だと、早い段階でタイタンのHPを0にできます。その影響か、全員で大ダメージを与える指令が発生せず、唐突にイグニスたちがブリザラを放ってビックリしました。
ちなみに、Chapter終了時に、下記のシステムメッセージが表示されます。

タイタンから授かった力が 巨神の証への形を変えた!

……いつ、力を授かっていたの!?
ここは、力を受け取った描写があって然るべきだと思います。

ルーナと話したのか

描写が難しいならば、上記画像のシーンで

おまえ ルーナと話したのか
だから オレを

と中途半端に打ち切られてしまうノクトの台詞を、

【変更案】

おまえ ルーナと話したのか
だから オレを呼んで試したっていうのか
六神は ほんとうに力をーー

と補完してあげるだけでも構いません。
この後にシステムメッセージ表示であれば、「戦闘の結果、ノクトを認めて力を授けてくれた」と少しは納得しやすくなるでしょう。

救出に来たアーデンの台詞は、実に憎々しくていいですね。

アーデン

もしや怪しいだけで善意の人?と疑っていたプレイヤーも、これは悪役だと安心したはずです。
しかしイグニスの「とりあえずここでは死ねない」という返事は微妙な日本語です。「ここで死ぬわけにはいかない」の方が自然だと思います。

余談ですがこのシーン、特撮爆破っぽい炎が映えます。

特撮風イグニス

無敵スーツ(魔導インビンシブル)が配信されたら、カーテスの大皿で特撮撮影をしよう!


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