• 2015年05月登録記事

米村圭伍著「真田手毬唄」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
侍大将・勇魚大五郎は、豊臣秀頼が大坂城を落ち延びたという手毬唄を信じて兵庫で一艘の船を見送った。それから170年後、七代勇魚大五郎を名乗る浪人が、陸奥国で七代豊臣秀頼を探し当てる。秀頼を江戸へ誘い出す大五郎は、実は家康から勅命を受け、七代掛けて秀頼を探索した隠密・二里であった。遂に将軍家斉と対面した秀頼だったが、自分は秀頼の影武者を務める七代勇魚大五郎であると告白し、放免される。しかし二里は彼こそ本物の七代秀頼だったに違いないと、再び秀頼を追う旅に出る。

七代秀頼に、七代真田大助、七代片倉小十郎と、誰もが7代目という時点でとぼけた味わいがあります。都度、祖先の話を「実は…」と語って聞かせるのが面白いのですが、法螺話に次ぐ法螺話と見ることもできるし、結局何が本当かは藪の中。
途中途中、作者の語りも入るので、講談のようでもあります。
それが多少クドいとも思えたけれど、サラッと読んで、わははと笑って終わる、楽しい読書でした。

脇役として登場している人物は、作者の他の作品の登場人物だそうです。その辺は、少し善し悪しだと思いました。

TVアニメ「アルスラーン戦記」6話「王都炎上ー後編ー」
http://www.arslan.jp

王都が陥落するまでのエピソードでしたが、最後に2秒くらい登場したファランギースが余韻を持って行ってしまいました。
早くも来週、ファランギースが登場するんですね!
急に駆け足になって大丈夫か、という気持ちはありますが、キャラクターが増えるごとに面白くなる作品なので、やはり楽しみです。「美女たち」というからには、王妃への求婚もあるだろうし、となるとギスカールも登場するのでしょう。
ただ、次回でもうカーラーンがアルスラーン確保に動くとなると、アルスラーン一行の山下りと、ギーヴの火事場泥棒エピソードは、完全カットでしょうか。前者はともかく、後者がないと、ファランギースと会った後のやり取り等が曖昧になってしまうので、その辺も変わってしまうのかしら。ギーヴ単体では、今回も活躍していたし、キャラクターは十分印象付けできているので、構わないかもしれませんけれどね。

戦力差やペシャワール城の存在、籠城有利の原則からすると、サームが正論なのですが、守勢に務めていても負ける未来を知っているから、ガルシャースフの言うことも一理あると思いました。

作画の方は、顔のアップや止め絵が増えてきた気がしますが、戦闘描写を頑張っているので私としては許容範囲です。緩急があると見なすこともできますしね。

エンドカードはさとうふみや先生でした。

なお「アルスラーン戦記×無双」はティザーサイトで存在を知っていましたが、アニメ放映中に字幕広告が入ったので驚きました。
http://www.gamecity.ne.jp/arslan-musou/
コーエーテクモゲームスがCM参加していた時点で、ゲームが出る可能性は考えていたけれど、戦記物なのだから戦略SLGの方が嬉しかったかな……。それ以前に、PS3もPS4も持っていないけれど。

150509.jpg

ラ・メゾン・デュ・ショコラのマカロン
http://www.lamaisonduchocolat.com/jp/

以前、こちらの板チョコレートを頂いて美味しかった記憶があるので、マカロンも試してみました。

結論としては、さすがに美味しい!
外はさくっと軽く、中はしっとり、というマカロンの難しい食感が楽しめます。
個々の味に関しては多少好みによる評価差がありましたが、全体的に素材それぞれの味は強調されておらず、ベースのガナッシュを味わうタイプだと感じました。

なお、マカロンは日持ちしない菓子ですが、試しに冷蔵庫に入れても美味しさが保たれていた点が、個人的には嬉しかったです。

ロバート・F・ヤング著 伊藤典夫他訳「たんぽぽ娘」

何度読んでも、訳を変えても「たんぽぽ娘」は傑作ですね。
しかし、私が元々SFに興味が薄いゆえか、他に強く心に残る作品はありませんでした。
そして、訳者あとがきでヤングの作品傾向に「少女愛」が見られることを知ってしまうと、この「たんぽぽ娘」という傑作にもケチが付いた気がしました。

13編のSF短編集。訳は「エミリーと不滅の詩人たち」「失われし時のかたみ」「ジャンヌの弓」の3編のみそれぞれ異なる女性訳者。残る10編は伊藤典夫氏。どれも読み易くとても良かったです。

以下は、13編の印象を覚え書き。

「特別急行がおくれた日」
不思議な物悲しさがあるものの、読み終わっても謎が残って消化不良でした。

「河を下る旅」
死への旅路が生きる道へと繋がる、地味だけれど素敵な作品。

「エミリーと不滅の詩人たち」
お洒落。しかし、詩人アンドロイド・テニソンの生きている感が少し怖かった。

「神風」
概念的過ぎて半分以上理解できませんでした。

「たんぽぽ娘」
再読して、一層「夏への扉」と似た雰囲気を感じました。

「荒寥の地より」
古き良きアメリカのノスタルジックな雰囲気はあったものの、読み終わったあと、タイトルからまったく内容を思い出せなかった作品。恐らく、この思い出話が現代の主人公に何も影響を及ぼさないから印象が薄いのだと思います。

「主従関係」
ヒロインの態度が鼻についたけれど、基本的に犬が好きなので、綺麗なオチに思わず笑った作品。

「第一次火星ミッション」
ストーリーは分かるが、設定が腑に落ちず。

「失われし時のかたみ」
淡々としていて、少し退屈。

「最後の地球人、愛を求めて彷徨す」
最初から最後まで、男こそ気が触れているんだと思いながら読みました。それで良かったのか、ヤング氏に聞いてみたいところ。

「11世紀エネルギー補給ステーションのロマンス」
最後のオチに、なるほど、とSFでおとぎ話を解釈する面白さを味わえました。

「スターファインダー」
罫線などの記号を使った小説という作り自体にビックリしました。

「ジャンヌの弓」
読み応えがあって面白かったのですが、最後の弓矢に関する意味が分からなかったのが残念。

TVアニメ版「GOD EATER」プロモーションビデオが公開されました。
http://anime.godeater.jp

……。

ゲーム内OPか、パチスロ版か、多少簡略化するとしても無印のプロモーションアニメのようなアニメーションを想像していたので、戸惑いました。
輪郭線がないのですね。さすがにこれをアニメーターが手書きしているとは思えないので、CGをトゥーン処理している、のでしょうか。これが世に受け入れられれば、話ごとのクオリティ差も出なくなるだろうし、新しい作成手法として定着するかもしれませんね。今のところは、違和感が強いけれど(苦笑)。
全体的に薄暗い感じなのは、GE2の明るい極東支部が好みではなかった人間なので、歓迎すべきなのでしょう。画面が見難くない程度の暗さでお願いしたいですが。
なお、F式制服を着ているコウタが初見では認識できず、アニメ版主人公とは別に、神薙ユウも存在するのかと思ってしまいました。

なんて言いつつ、ふたを開けたら、GE2がそうだったように初報PVと本編は全然違うタッチだったりしてね!