• 2015年08月登録記事

喜多嶋隆著「きみがハイヒールをぬいだ日」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
広告ディレクター・中川凛は、大学で専攻した心理学を基に数々のヒット広告を生み出したが、業界に疲れて離職した。離職中に依頼された仕事で、超有名監督にCF撮影させるというライバル社案に対し、凛はシンプルなメッセージ広告案を提示し、プレゼンを勝ち取る。同時に、人々の気持ちをすくいあげ、共感を得るという自分のポリシーを守って広告を打ち出す自信を取り戻す。

お洒落なサクセスストーリー。

主人公がCD(広告ディレクター)として有能すぎ、負け知らずなので、少なくとも1件くらい、彼女の感性を理解しないクライアントでプレゼンに負けたというエピソードがあった方が、緊張感があったかな、とは思います。
でも、この作品の肝は、広告業界出身の作者が、業界についてや、自分がどうやって広告を作ってきたかを紹介しているという要素だろうと思うので、これはこれで良いと思います。
実際、作中で紹介される広告はイメージが頭の中で広がる感じで、なかなか面白いです。
最終的な作品にも、カメラマンに素人の忍を起用するのはちょっと行き過ぎだと思いましたけれどね。

割と頻繁に食事シーンが出て来るので、微妙に「飯テロ」感がありました。
そしてプロジェクトBのメンバーがみな良く飲み食いするのは、前向きでパワフルな人間であることを示唆してるのかな。

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3DSの競馬+パズルゲーム「ソリティ馬」、買ってしまいました!
http://www.gamefreak.co.jp/solitiba/

面白さに勝てませんでした。
そして、予測通り睡眠不足に陥っています。あと1レースと思いながら遊んでいると、気が付いたら古馬が引退しているんです。時間経過がおかしい!
既に各オーナー1周済み(次馬はクールミンティー)。顔付きの馬でG1レースに勝つと、実況の台詞が特殊なものになったり、写真にも個性が出るのが面白くて、どんどん若駒を選んでしまいました。
競馬好きをウリにするためにオーナーになった歴女アイドル・ひよこさんと、短距離中心の彼女の馬が好きです。でも牝馬の性能としては、つるてるオーナーのイガノカゲロウの方が良かったかな。ときおオーナーのエアロリーゼントは、ソリティアに失敗すると即暴走になるご機嫌管理が難しくて苦手です。
ジョッキー同士の話の方は、長介が失踪から帰ってきたところです。飛田も段々可愛く見えてきました。

購入後、体験版のブロック数が712、製品版のブロック数が859と、容量的にはほとんど変わらないことに驚きました。
データは体験版から引き継ぎました。
ただ、直後に若駒モードを始めたら、所持金が引き継がれていないことに驚かされました。若駒モードは常に3万円開始なのかと思ったのですが、どうやら古馬モードでクリアした時の所持金が同オーナー時で引き継がれるようですね。個人的には期間が限定されている若駒モードの方が好きなので、同じオーナーの馬を若駒モードで2回選んでしまうことが多々あり、ちょっとこの仕様は気になりました。

アイテムに頼らずに大きいレースも勝てるようになってきましたが、さすがにダービーは対抗馬の強さが段違い。
そういった強敵揃いのレースに出て負けると、ソリティバくんからは「騎乗はナイスでしたよ。正味の話」とか「カンペキだったんですけどね」と慰められることもあるのが面白いです。

宮下奈都著「太陽のパスタ、豆のスープ」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
婚約破棄され落ち込んでいた明日羽は、叔母からやりたいことをリストアップして解消していく「ドリフターズリスト」の作成を薦められる。リストに従って動き始める明日話だったが、それらが本当にやりたいことなのか悩み、それまでの自分が確固たる信念も理想もなく生きて来たことに気付かされ、一つずつの物事に真面目に取り組んでいくようになる。

どん底に落ち込んでいるところから、一進一退で浮いたり沈んだりを繰り返す明日羽はリアリティがあるのですが、肝心の立ち直る拠り所が「日常」なので、物語としては物足りなさを感じました。
失恋を機に自分自身を見つめ直すという成長物語なのに、作中ではもがく様だけで、成長は後日談的に描かれているんですね。
イベントが割愛されているという気がしてしまいました。
同じようなプロットなら「サムシングブルー」(2015年6月9日記事)の方が、主人公に共感したり応援したりできて楽しかったかな。

なにより、本書で語られている「ドリフターズリスト」がよく分かりません。
解説も含めて、「ドリフターズリスト」が良いのか悪いのか分からない状態で終わってしまい、結局読者に薦めたいのか薦めなくないのか分かりません。
率直に言えば、心に響かなかったです。
唯一、ルクルーゼの鍋は欲しくなりました(笑)。

いい点としては、題名がとてもキャッチーですし、食べ物の描写がとても素敵でした。
筆頭は豆。その力強さには、漫画「ガラスの仮面」で大地のモチーフとして豆をマヤが演じたのを思い出しました。

「GOD EATER」5話

予告時のサブタイトル表記は、どう読むのか不思議に思っていたのですが、「徒花」と「仇花」だったのですね。

今回はディアウス・ピター戦。
RESURRECTION仕様のピターは、禍々しい雰囲気で怖いです。
絶望感や緊張感は良かったけれど、主人公がやられる描写は1話・2話と何度も見ているので、そろそろ違う展開が見たいところ。

今回も、コウタを除く第一部隊のキャラクターに違和感があって、どうにも受け入れがたいです。
一番明確に違うと思うのは、ソーマです。4話も酷かったけれど、5話では遂に暴力が出ました。出番が少ないのにここまでキャラクターを変えて描けることにビックリします。
最近防衛班が出てこないけれど、下手にキャラクターイメージを壊されずに済んで良かったと思うべきなのかもしれません。

次週は特番。
もう、内容は二の次で、放送の有無しか話題にされていない気がします。
黒地バックのスタッフロールエンディングも、先週Charlotte6話がやったことなので、インパクトが薄まっていました。予定通り放送できていれば印象は逆だったのに、もったいない。

「Charlotte」3話〜7話

ということで、1週早く崩落オチ+黒地バックのスタッフロールをやっていたCharlotte。
6話で物語が動く、という事前情報のせいで、6話に対するハードルが上がっていました。そのため、せっかくの急展開を「答え合わせ」している気分で見てしまいました。心構えなく6話Bパートを迎えたら、もっと衝撃が強く、惹き付けられたのでは。
……ただしその場合、3〜5話辺りで視聴を打ち切っていた可能性を否定できず、難しいものだと思います。

とはいえ、オリジナルアニメは先の展開が純粋に気になるので楽しいですね。
毎回テンポは速いのに、全体の構成は非常に遅く、7話にして「起承転結」の「起」という気がするのが面白いです。

その他

赤髪の白雪姫」は、良くも悪くも地味。丁寧に作られていると思うけれど、それゆえ盛り上がりに欠ける感はあります。
また、再登場したラジ王子が頗る可愛く見える反面、ゼンの魅力がどんどん薄れている気がするのは、正統派に興味がないという私の好みの問題なのでしょうか……。

うしおととら」は、安定して面白いことが分かっている分、毎週欠かさず見ようと言う意欲に欠けて、録画して暇なときに見ています(現在4話まで視聴)。

一方、「銀河英雄伝説」再アニメ化は、初報から1年経ってようやく情報開示の上、放送は2017年という……もの凄く気の長い計画にビックリしています。
http://www.production-ig.co.jp/hotnews/2015/081402.html

Production I.G.なら映像的には旧作を超えるかも、と期待していますが、「黒髪の魔術師」というもの凄い誤記に、一気に不安になりました。そんなどうでもいい異名のヤン提督はイヤだ。

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TVアニメ「アルスラーン戦記」19話「冬の終り」
http://www.arslan.jp

エンドカードは大暮維人先生のファランギース。
大暮先生という時点で、ファランギースかタハミーネ王妃の二択ですよね!

今回はほぼ9割ヒルメス回というか、ほとんどサーム回でした。
戦記物感が出ていて非常に良かったです。パルス側がお得意の釣り野伏せをするだけでなく、聖騎士団側が盾と槍のファランクス戦術を取ったので、双方が戦っているという感がありました。
サーブル城の立地も、ビジュアル表現だと難攻不落と言われる所以が一目で分かり、圧倒されるなと思いました。
ただ、Aパートの回想が長過ぎた気がするけれど、あれはパルスの現状を忘れてしまった視聴者がいた場合のフォローなんでしょうか。

あ、ザンデの武器だけは相変わらずギャグみたいでした。あの長物を、行進中ずっと立てて持ってるのかと思うと、笑いが込み上げてきます。ただ、真後ろの兵士は心配で溜まらないでしょうね。
また、前週の次回予告を見て、クバード卿が仲間に加わると思ったから、得物が被らないようにお小遣いで買って来たのかな。だからクバードが色々言って来たときに苛々してしまったのかな。なんて勝手にメタな想像をしてしまいました。

ヒルメス側にスポットが当たると、ヒルメスも良い主君なんじゃないかと錯覚してしまうのですが、クバードが看破した通り、自分の復讐のために敵国を手引きし、パルスの民を苦しめている時点で、どんな良い言動をしようとマイナス評価だよなと思います。